「べっぴんさん」あらすじ・ネタバレ・感想 3週目(第15回)2016年10月19日放送
戦地から無事帰還した潔は、空襲により亡くなった父・正蔵の意志を継ぎ、坂東家の再興を五十八に約束し立ち上がりました。
一方、すみれは紀夫が無事なのかどうかも分からず、貯金を切り崩しながら質素な生活を余儀なくされていました。
生活費を稼ぐために手元にある品物を売りに出そうと思うものの、どれも思い出の品ばかり。
果たしてすみれたちはこの難局を乗り切ることが出来るのか。
というのが前回のおはなし。
それでは、3週目(第15回)のあらすじと記事後半に結末(ネタバレ・感想)です。
3週目「とにかく前に」(第15回)あらすじ
大阪・梅田の闇市では、どこからともなく流れてきたいろんな物が、公定価格の何倍もの値段で取引されていました。
ゆりが、店のあるバラック小屋へ戻ると表で男たちが喧嘩をしていました。
どうやら根本の子分たちがショバ代を払わない男に因縁をつけて痛めつけていたのでした。
絡まれそうになるゆりを、通りがかりのひとりの男が助けに入りました。
そして、騒ぎの大きさに気がついた潔が表に出てきて一喝すると、根本の子分たちは、潔が苦手なのか苦虫を噛み潰したような顔で立ち去りました。
喧嘩を仲裁し終えた潔は、ゆりを助けようとした男が、復員列車で知り合い意気投合した岩佐栄輔(演:松下優也)だと気づきました。
偶然の再会に喜び抱擁しあう二人。
潔は、お腹を空かせてフラフラになっていた栄輔に腹いっぱいになるほど、おにぎりを食べさせてあげました。
そこに、闇市へ所持品を売ろうとしに来ていたすみれが現れました。
栄輔が食べている白米のおにぎりを恨めしそうな顔で見つめるすみれ。
栄輔は、すみれの顔を見て、ハートを射抜かれました。
どうやら、すみれに一目惚れしてしまったようです。
潔は、栄輔に家に帰ったのか、と聞くと、栄輔は、家は焼けてなくなり家族もみな亡くなっていたと打ち明けました。
身寄りがなくなってしまった栄輔は、たまたま大阪・梅田の闇市をさまよい歩いていたのでした。
潔は栄輔に、この地で暮らして一緒に働いていこうと提案しました。
すみれは目の前のおにぎりを見て、毎日こんなものを食べているのかとゆりに聞くと、ゆりは、今日は栄輔のために特別に作ってあげただけで普段は贅沢できるほど楽ではないと言うのでした。
それを聞いたすみれは、ゆりに持ち物を買い取ってもらおうとしていたのを言い出せなくなるのでした。
帰り道、すみれが神戸の闇市を歩いているとコワモテのオッサンが品物を買い取ってやると持ちかけてきましたが、すみれは怖くなってその場から逃げました。
落ち着きを取り戻したすみれが、とあるキャバレーの前ですみれが立ち止まっていると派手な衣装を着た女性が軍人さんと連れ立って現れました。
その女性は、すみれの女学校時代の同級生で高飛車の悦子でした。
悦子はすみれの存在に気づくと懐かしそうに話しかけてきました。
悦子は、家族はみな亡くなって夫も戦死してしまったために、まだ小さい娘を育てるためには仕事を選んでいる余裕などない、何をしてでも生きていくためには仕方ないと言うのでした。
そして、もうここには来ないように、と言うと店の中に消えて行きました。
バラック小屋に帰ったすみれ。
寝る時も暖をとる余裕などなく、さくらに申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら寒い夜を過ごすのでした。
すみれは意を決して、ゆりたちに持ち物を売る相談をしました。
潔は、今ある物は現金に替えてきてあげるけど、これからはタケノコみたいに一枚一枚着るものを脱いで売ってという訳にはいかなくなるから、昔のような「こじょうちゃん」では生きてはいけない、すみれも何か仕事をして稼いだ方がよいと言うのでした。
下記結末(ネタバレ)へつづく
3週目(第15回)結末(ネタバレ)と感想
その言葉に考えさせられるすみれでしたが、とりあえず当面の生活費を工面する必要がありました。
すみれは、あさや靴店を訪ねました。
あさや靴店のあった一角は、幸運なことに空襲の被害からは免れていたのでした。
すみれとの久々の再会に麻田は大喜びしました。
あさや靴店には、靴がほとんどありませんでした。
すみれが現状を聞くと、麻田は進駐軍の兵隊さんの靴の修理を時々請け負いながら、革が手に入らないので下駄を作って生活していると話しました。
すみれは、結婚した時に作ってもらった靴を出して、この靴を店で売って欲しいとお願いしますが、すみれのために想いを込めて作った靴だからそれはできないと麻田は断りました。
すみれは、さくらを養うためどうしてもお金が必要だと言いました。
麻田は、まだすみれが娘を生んでいたことを知りませんでした。
さくらの写真をすみれから見せてもらうと、かわいい赤ちゃんの写真に顔が緩むのでした。
しばらく写真を見ていると、その写真を入れている写真入れに目が行きました。
きれいに縫製してかわいい花の刺繍もしてある写真入れです。
麻田は店の一角を使っていいから、こういう物を自分で作ってここで売ってみたらどうかと提案しました。
すみれは思いもしなかった麻田からの突然の提案に戸惑いを隠せないのでした。
3週目「とにかく前に」(第15回)つづく
戦後の復興の中でもがきながらも皆生きるために必死になっている姿を、すみれの目を通して描いた回でした。
本当に、大変な時代だったんですね。
今の豊かな生活も、こういう時代を乗り切ってきた人たちのおかげで成り立っているんだなあ…としみじみ思う管理人でした。
それにしてもすみれは恵まれていますね。
なんやかんやで支えてくれる人が現れる、これも持って生まれた才能でしょうか。
人が放っておけないものを持っているんだと思います。
麻田の協力を得て、小物の店を出せるようになったわけですが、果たして思い通りにすんなりといくのか、次回以降の注目点ですね。
それにしても紀夫さん…引っ張るなあ、あと何話ぐらいかかるんでしょうか(汗)。