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「おんな城主 直虎」あらすじ・ネタバレ・感想 第6回「初恋の別れ道」2017年2月12日放送

大人編がスタートし、ようやく井伊谷に帰還を果たせた亀之丞。

しかしながら、これが果たして良かったのやらどうやら。

 

亀之丞が戻ったことで政次は自分の境遇が内心おもしろいはずもなく。

父・政直が生前に言い残した「お前もきっとワシと同じ道をたどるであろう」と言った言葉が胸に刺さりますね。

 

子供の頃は仲良く無邪気に野山を駆けまわっていましたが、さてこの先、三人の関係はどうなっていくのでしょうか。

それでは、第6回のあらすじと記事後半に結末(ネタバレ・感想)です。

第6回「初恋の別れ道」あらすじ

井伊谷に戻った亀之丞に、早速「元服の儀」が執り行われました。

元服は井伊谷でと心に決めていた、という言葉は井伊家の人々を大いに喜ばせるのでした。

 

元服した亀之丞は井伊肥後守直親と名を改めました。

一同は感無量の面持ちでしたが、ただひとり複雑な胸中なのは亡き父・政直の跡を継いで家老となった政次です。

幼なじみが帰ってきて嬉しい事には違いないのですが、自身はそれによって縁組は破談し、我が子が将来井伊家の後継となるという待遇もすべて失ったのです。

 

儀式が終わると、宴が始まりました。

その席で、直親は直盛に次郎の還俗はいつになるのかと問いました。

直盛が答えあぐねていると政次が口をつき、まずは太守・義元に直親が帰ってきたことの許しを得るのが先であると言いました。

昔は鶴・亀と呼び合った竹馬の友の二人だったはずが、今ではお互いの立場は大きく変わってしまいました。

 

次郎は直親に自身の出家が本領安堵と引き換えであることを告げると、その事を知らなかった直親は驚きましたが、何か策を考える、と次郎に告げました。

 

夜、今後の事を直平、左馬助と相談した直盛は、左馬助に駿府へ行って今川の様子を探ってくるよう命じました。

 

駿府へ出向いた左馬助は、今川が尾張攻めで人手を必要としているので願い事など申し出ると兵を出さざるを得なくなる、ということを知りました。

 

今川のお屋敷、瀬名は氏真との結婚を夢見ていましたが、そのせいで行き遅れ、身近なところで残っているのは人質となっている後に松平元康、徳川家康となるものの、今はその片鱗すら見えぬ「三河のぼんやり」竹千代だけでした。

雀の世話をしている情けない竹千代に自身のイライラをぶつける瀬名。

人に懐かぬ雀など、世話をしたところで鷹のようには懐かぬと言うのでした。

 

次郎は寺にて南渓と向き合っていました。

南渓は、禅宗で師が弟子に言葉で与える課題「公案」を次郎に投げかけました。

内容は「昔、超という国に道威という王がいて、中と伯いう二人の大臣が仕えていた。

ところが二人に争いが起こったため道威はどちらかを追い出さないといけなくなった。

道威は中と伯にそれぞれ二つずつ饅頭を渡しました。

 二人ともその場で一つ食べ、中は残り一つをお腹を空かせた子どもに与えました。

それに対し、伯はそれをずっと大事に持ち歩き、いつしか黴びさせてしまったのです。」というものでした。

 この場合に、道威がどちらに大臣を続けさせたか次郎に問うと、次郎は中であると即答しました。

黴びさせてはもはや食べられないので意味がないと次郎は言いました。

南渓は、道威が選んだのは饅頭を黴びさせた伯だったことを告げると饅頭を渡し、なぜ伯が選ばれたのか、その理由を次郎に考えさせました。

 

直親は小野家の屋敷に挨拶に訪れました。

自身は10年の間井伊家にいなかったので手助けして欲しいとお願いに来ていたのでした。

 

数日後、左馬助が駿府から戻りましたが、その報告は芳しいものではありませんでした。

今川家で聞いた話では、尾張攻めの最中で願い事を申し出ようものなら重い軍役を課されるのは間違いないと言われた事を直盛、直親に告げました。

直盛は、直親に帰参の許しを得るので手一杯で次郎の還俗を頼める余裕はないと告げました。

直親は無理なお願いをしたことを直盛に詫び、次郎とのことは二度と申さない、と言いました。

 

 

元服し髪を整えた直親の凛々しくなった顔に次郎の胸はどうしようもなくざわついてしまいます。

涸れ井戸の前でため息をついていると直親が現れ、にこやかな顔で還俗かなわぬ話を次郎に言いました。

次郎は、なぜそのような事を笑顔で言うのか理解できません。

直親は続けて、こうなったら死んで一緒になるしかない、と言うのでした。

次郎はびっくり仰天です。

何を言っているのか理解できないのは当然、馬鹿を言うなと罵るも、直親はさらに続けて死ぬのは次郎だけであると言うのでした…

下記結末(ネタバレ)へつづく

第6回「初恋の別れ道」結末(ネタバレ)と感想

直親の考えは、次郎が死んだことにしてどこかに身を隠し、当分の間、別人として生きれば良いというものでした。 

直親はどうしても次郎と添い遂げ、二人の間に生まれた子を井伊家の後継にしたいのでした。

実は直平の協力をすでに得ており、川名の里で匿ってもらえばよいと提案しました。

しかし、そうなれば父母はもとより、井伊家の誰に会うことも許されません。

次郎の心は揺らぎました。

ただ、意を決し一度きりの人生ならその一度に賭けてみようと直親の言うことに従うことにしました。

 

直親から川名の準備が整ったとの知らせを受け、井伊の居館や領地を見渡せる丘の上など、懐かしい場所を歩き心の中で故郷に別れを告げる次郎。

その姿をたまたま目にした母・千賀はいつもと違う次郎の雰囲気にただならぬものを感じました。

千賀は直盛に次郎が何年か先に還俗するまで直親の結婚は待てないものかと話をしました。

 

寺の仏殿でご本尊に礼を述べ自室に戻った次郎は、仕上げの遺書を書こうと机に向かい墨をすりました。

ふと机の隅に目をやると以前に南渓から手渡された二つの饅頭がありました。

あの時の公案がふと頭をよぎります。

道威はなぜ饅頭を黴びさせた伯を選んだのか、墨を含ませた筆を置いた次郎は考えに耽りました。

いつしか夜が明け、空が明るくなり始めました。

 

寺の井戸端で待っていた直親は、現れた次郎を見て驚きました。

何一つ荷物を持たず、いつもの法衣を着たままの次郎がそこにはいました。

直親に、おとわは死ねない、と告げると続けて、自分と直親は一個の饅頭なのである、と言うのでした。

その意味は、二つの饅頭を一時に食べたり人にあげたのではもう無くなってしまうが、一つを取り置いておけば本当に困った時、もう一度食べたり与えたりすることが出来るというものでした。

どうしても納得いかない直親は、そんなに自分を犠牲にするような人生を歩んで次郎はよいのか、と身を震わせながら聞きました。

しかし、煩悩をぬぐい去った次郎の心は決まっていました。

自分が黴びた饅頭になって、いざという時まで残っていることこそ、井伊の安泰の証しであると言うのでした。

そう言い残して立ち去ろうと背を向ける次郎を直親が後ろから抱きしめました。

しばし抱きしめた後、直親は意を決したのか次郎を離し、葬らねばならないのは己の心である、と次郎に告げるのでした。

次郎は涙がこぼれそうになるのをこらえながら去って行きました。

 

居館に帰ると心配そうに出迎えに来た母に、次郎は吹っ切れた顔でこれから先も次郎法師として生きることを告げました。

 

今川の許しを得たことで直親は直盛の養子となり、次は嫁取りが急がれました。

評定の場で、奥山朝利が口を開きました。

以前、執り行われようとしていた自分の娘を政次と結婚させて井伊の家督を継ぐという話です。

直親は迷うことなく、井伊の為ならばと朝利の娘と結婚することを承諾しました。

自分が結婚するはずだった相手を結果的に直親に取られる形となり、同じ場にいた政次は複雑な心境に陥るのでした。

 

しばし後、直親と政次は先ほどの件について話をしていました。

本当に意に沿わぬ結婚をすることになってよいのかと問う政次に、直親は井伊家のたまなら喜んでと言うのでした。

そして、いつまで待ったところで次郎と添い遂げることは無理だから政次もさっさと身を固めた方がよいと余計なアドバイスをするのでした。

それに対し政次は考えたこともないと、すこし複雑な表情をしながらはぐらかすのでした。

 

今川家では、竹千代が雀をとうとう手懐けていました。

それをみた瀬名は目を剥いて驚きました。

 

直親は朝利の娘・しのを正室として迎え入れました。

 

次郎は、その件を修行の合間に俗世に吹く風の噂として聞きました。

そして、これでようやく本当の次郎法師となったのだ、と思いました。

第6回「初恋の別れ道」つづく

 

今回のお話はついに次郎が本当の意味で次郎法師になった回でした。

そういう時代とはいえ、大人になってからの話は辛いことばかりですね。

無邪気だった子供時代が懐かしい…。

 

昔のまま変わらぬ直親と立場上変わらざるを得ない政次の関係もだんだん怪しくなってきましたし、次郎も交えた三人の関係がどのようになっていくのかが、今後のみどころといったところでしょうか。

といっても、もうすぐ桶狭間の合戦だしいろいろバタバタしそうだから、ホームドラマとか恋愛ドラマ的な話はもうそろそろ終わる頃かしら。

ようやく大河っぽくなっていくのかな。

それと、竹千代が雀を手懐けたお話はいよいよ将来への布石となるエピソードってところでしょうか。

「懐かぬなら懐くまで待とう雀さん」

ぜんぜん上手くないですね…失礼しました。

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